2024年5月発表FP3級CBT試験問題分析
学科試験分析
FP3級試験はCBT試験になりました。きんざいから問題が公表されています。
2024年5月公表問題を解説付きで解いてみます。
すべてひとことコメントなんでたいして役には立たないかもしれませんが、
それぞれにリンクを貼ってあるので復習するのにいいと思います。
3級受検の勉強に使用したい方は試験問題を片手にご覧になってください。
よろしくお願いします(*´▽`*)
↓2024.5実施FP3級学科試験問題用紙のデータファイルです。ご利用ください。
第1問
(1) 〇 当サイト記載の通りです。これは当然の問題ですね(^^)/
(2) ✕ 雇用保険の自己都合退職は待期期間から原則2ヵ月です。4カ月は長すぎますね(*´ω`*)
(3) ✕ 国民年金は20歳以上60歳未満ですよね。基本です!介護保険は65歳から1号被保険者になりますね。注意(^^)/
(4) 〇 この問題テキスト範囲外でした。少し突っ込んだ内容ですね。今度から年額24万円になります。
08.企業年金・その他の年金
11.公的年金以外の年金FP2級Wiki
(5) 〇 ここもテキスト範囲外。あまり問われなかったところです。私的年金の深堀が多くなってきてますね。1級サイトに記載があります。これは外しちゃっても仕方ないと思いましょう!!
08.企業年金・その他の年金
14.さまざまな私的年金等①FP1級Wiki
(6) ✕ 払済保険の解説ですが保険金額を変えずにできるってのが違いますね。小さくなります。それに「変更する」って概念じゃない気がしますねぇ。
(7) ✕ これは簡単。定期保険に満期保険金はありません。養老保険になりますね。
(8) 〇 変額保険系は特別勘定で運用され将来受け取る保険金が変動します。死亡等での保険金は最低保証があります。
(9) ✕ 普通傷害保険の保険料は、性別や年齢ではなくて職業で変わります(^^)/危ない仕事は高くないとね。
(10)〇 対人賠償保険は自賠責保険で支払いきれない分の損害賠償額に対して保険金が支払われます。
(11)〇 GDPは国内総生産と言いますが、物だけじゃなくてサービスも含まれます。その総額。物価変動で動いちゃった金額を差し引いて計算する場合は実質GDPって言います(^^)/
(12)✕ 運用管理費用は日々、信託財産の中から徴収されるものです。ちなみに購入時手数料は無料のものもありますよ(^^)/
(13)✕ 債券は格付けが高いものが利回り低く、格付けが低いものが利回り高くなります。なんか逆じゃない?って思ってしまいそうですが、格付けが高いものは安定してる!って事なので利回りが低くても売れるんですね。格付けが低い債券はたたき売りしないと売れないので利回りが良いと。極端に言えばそういう事ですね。
(14)✕ 株式売買の決済は約定日から3営業日目です。
(15)〇 投資家に対して不適当な勧誘をしないために定めたルールのようなものが金融商品取引法です。特定投資家(プロ)に対しては少し緩和されたりもします(^^)/
(16)✕ 所得税は国税。住民税は地方税ですね(^^♪
(17)✕ 2級以上クラスの問題が出ました。非上場株の配当は少額配当だと確定申告不要制度が選択できます。難問です。
(18)〇 不動産の貸付に係る所得はたとえ事情的規模であっても不動産所得です。良く出題される論点です。
(19)〇 所得税の不・事・山・譲(不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得は一部を除き損益通算できます。ふじさんじょう!!
(20)✕ 生計を一にする親族であれば所得制限はなく医療費控除を夫に一本化できます。
(21)✕ 登記事項証明書は利害関係者じゃなくても誰でも取得できます。
(22)〇 普通借家契約で、一年未満の期間を定めた場合は無期限の賃貸借契約となります。
(23)〇 市街化区域は市街化を進める区域で、市街化調整区域は逆に市街化しない区域です。
(24)✕ 不動産取得税は、相続時は非課税ですが、贈与時には課税されます。
(25)✕ これは等価交換方式の説明になってます。資産を一部売ってその利益でやりくりするものです。建設協力金方式はテナントからお金を借りて建設し、毎月受け取る家賃の中から返済していく方式です。
(26)✕ ここはFP3級Wikiで割愛している部分が出てしまいました。FP2級Wikiによると省エネ住宅1000万、それ以外は500万までです。難問です。
(27)〇 遺言の問題。これもまたテキスト範囲外です。3級も出題傾向を変えてきている感がありますね。FP2級Wikiによれば財産目録についてはPC可です。
(28)✕ 香典返しは債務控除できません。葬儀費用の線引きについてテキストで説明していますのでぜひ読んでみてね(^^)/
(29)〇 基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数。相続税計算の基礎となりますので必ず覚えましょう!
(30)〇 相続税申告は死亡時の住所地の所轄税務署になります。これも覚えておきましょう(^^)/
第2問
(31)3番 目標額を決めて積立する際の積立金額を求めるのは減債基金係数です(^^)/
(32)2番
04.社会保険 傷病手当金は1年6カ月なんですよね。しかも3分の2相当の金額・・・。どっちも中途半端・・・(*´ω`*)逆に忘れない
(33)1番 年金繰上げは1月0.4%減、繰下げは1月0.7%増です。60ヵ月繰上げは最大の24%減になります。
(34)1番 遺族基礎年金受給要件。生計を維持されていた子のある配偶者または子ですね。所定の要件があるのですがこれは2級で必要な知識です(^^)/
(35)1番 元利均等返済のほうが元金均等返済よりも総額が高くなりますね。これ、2級でも類似が出るんですよね。どうしても言いたいんでしょうね(*´ω`*)
(36)2番 保険会社が破綻した場合、補償の基礎となるのは責任準備金となります。名のごとく保険会社の責任として確保しているお金なんですね(*'ω'*)
(37)1番 保険料の構成の問題。大数の法則で統計化して、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つで保険料を算定します。
(38)3番 地震保険の建物限度は5000万、家財限度は1000万です。これは暗記するしか!がんばりましょう( `ー´)ノ!!
(39)3番 がん保険には加入から3か月程度の免責期間(無保障期間)があります。がんには潜伏期間がありますからね。正解は3の90日間となります。
(40)3番 これは所得税ですね。お金の流れをみると、自分のお金で掛けて自分が受け取ってますので。父親は保障の対象者になっただけなんです。2級でも出てくる問題です。混乱しやすい問題。テキストで表にまとめてますのでしっかりおぼえましょう!
(41)1番 成長性ということでgrow(成長)ですからグロース運用が正解となります。バリュー運用もそうですが、名前そのままなので覚えやすいです。
(42)1番 1株当たりの純資産はPBRです。純利益だとPER。益(えき)のE、簿価(ぼか)のBと区別するのが定番です。純資産だから帳簿価格ということで簿価。少し苦しいですが(*´ω`*)
(43)2番 ポートフォリオの期待収益率の問題。分散投資している人が全体でどのくらいリターンでるかなってのを計算するんです。ポートフォリオってのは書類の束のことで、たくさんの投資商品をまとめたって表現ですね。3級では単純に資産それぞれの収益率を購入割合で割る、加重平均するってことです。今回だと投資資産全体の40%は期待収益2%資産Aで、60%は期待収益5%の資産Bを持っている人の場合ですから↓
2.0%×0.4+5%×0.6=0.8%+3.0%=3.8%
ということになります。計算は簡単ですけど、ポートフォリオ自体はとても難しい項目なので合格だけを意識する場合は捨て問にしちゃても良いかと思います。2級から本格的に学ぶことになりますが・・・(>_<)
(44)3番 新NISAの成長投資枠の上限は年間240万円です。旬な問題でした(^^)/
(45)2番 金額の多寡に関わらず保護される口座は「決済用預金」です。利息はつかないですけどね(*´ω`*)
(46)3番 国債等の利子は申告分離(給与などとは別で申告する)、預金利子は源泉分離です。ただし、国債等も特定口座を作成し、預金のように源泉徴収にすることができます。確定申告がいらなくなり、国債を利用しやすくなります。
(47)2番 所得控除か税額控除かを問う良問です。配当控除と住宅借入金特別控除は税額控除になります。雑損控除は所得控除。災害や盗難などの被害額を所得から引いてくれるものです。レアケースなので3級範囲外としていました。消去法で辿り着けますが、気になる方は2級サイトのリンクをご覧ください。
05.所得控除
06.税額控除
08.所得控除①(物的控除)FP2級Wiki
(48)1番 生命保険を各分野それぞれ年間10万円ですから、保険料控除は最大額になりますね。豪気ですね。12万円の所得控除になります。
(49)1番 住宅ローン控除のローン期間の最短は10年です。繰上げ返済する時にも注意が必要で、繰上げにより10年切っちゃうと控除もそこで終了となってしまいます。注意です٩( ''ω'' )و
(50)2番 住宅ローンをする最初の年だけ確定申告が必要です。2年目以降は年末調整に出せるようになりますよ!(^^)/
(51)1番 一般媒介は他の業者にも同時に依頼ができます。専任は名の通りお宅の業者に任せます!というもので、専属専任はさらに、自分で買い手を見つける事もしません!!というものです。
(52)2番 建築基準法の接道は、4M道路に2M接する事です。4Mくらいの幅員の道路じゃないと消防車が入れないからですね(*´ω`*)安全
(53)2番 区分所有法です。これ良く出ます。規約の変更は4分の3、建て替えは5分の4です。おっきな決めごとは判定も厳しいですね(^^)/
(54)1番 不動産の長期譲渡所得の特例は1月1日で5年超です。これも良く出ます!!٩( ''ω'' )و
(55)3番 居住用財産は税制面で優遇されるのですが、譲渡の特別控除は3年後の年末!!12月31日までの譲渡が必要です( `ー´)ノ!!
(56)2番 贈与税の暦年課税の基礎控除は110万円までです(^^)/基本です。
(57)1番 離婚してても実子は実子なので普通どおり。配偶者がいない場合は全額を子ども2人で分けます。2分の1が正解です。
(58)1番 相続税の計算のための評価額なので、評価が低いものを選びたいわけです。税金安くなるから。540円が正解です。ちなみに株式評価は次の中から最も低いものです。
- 課税時期のその日の終値
- 課税時期の月の当月の毎日の終値の平均
- 課税時期の月の前月の毎日の終値の平均
- 課税時期の月の前々月の毎日の終値の平均
なので、資料は正しいものでしたね(*´ω`*)
(59)3番 貸家建付地の評価方法は自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)です。
1億5千万×(1-60%×30%×100%)=15000万×0.82=12300万円となります。
(60)2番 宅地については相続税計算時の宅地評価額が大きく軽減されます。330㎡までを限度として80%評価額を減額することができます。2級も1級もずっと必要な知識になります。しっかりおぼえておきましょう(^^)/
まとめ
3級だからと少し甘く見ていたのか、分析に思ったより時間がかかってしまいました(>_<)
3級とはいえさすがFPはFP。ボリューム感満載でありました(^^)/
CBT公表問題ということで、実試験での難易度はこれに準ずるのでしょう。
7~8問くらいが難しかったり、さらにはテキスト外の細かい論点のものがありました。
1級や2級は回によって難易度にバラつきがあり良く話題となりますが、3級は安定しているような気がしますね。
ただ、今年の傾向としてはiDeCoやNISAなどの個人投資に比重が掛かっている気がします。時代に合わせているのでしょうね。
現状はFPWikiが提供している3級テキストで合格ラインが揺らぐことは無いと思います。
すごくあっさりとライトにまとめたFP3級Wikiテキストですが詰め込み過ぎにならず、最短だと思います。
今回分析をすることでその確認ができました。
本当の過去問ではないのが残念なところではありますが、分析は今後も続けていきたいと思っています。
時間があれば実技試験のほうもやってみたいと思ってますが・・・年内にできなかったら後回しになっちゃうかも・・・。
がんばります(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
FP3級が気になってる人はぜひ受検してみましょう!!
学科試験は60問ありますが、前半30問は〇✕。後半30問は3択。思ったより簡単に合格できます。
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この分析が誰かの参考になったらうれしいです。ではまた(^^)/